微生物の利用
現代社会では、人間は微生物を様々な方法で利用しています。
その代表が「発酵」です。発酵とは、微生物が炭水化物を酸素なしで分解することをいいます。例えば、「アルコール発酵」で酒類や工業用エタノールを、「有機酸発酵」でお酢や乳酸、クエン酸などを、「アミノ酸発酵」で、グルタミン酸(昆布のうま味成分)を、「核酸発酵」でイノシン酸(鰹節のうま味成分)を、生産することができます。醤油、味噌、納豆、鰹節、ヨーグルト、パン、漬物などの発酵食品はもちろんそうですし、ペニシリンなどの抗生物質も実は発酵によって生産されています。
また、微生物そのものを食用にすることもあります。例えば、藻類の一種クロレラは、最近、健康食品として愛用されています。酵母を大量に培養して、人造のタンパク質を作る研究も進められています。
微生物は環境保護にも役立っています。現在では多くの下水処理場で、微生物による汚物の分解や吸着除去が行われています。
さらに、微生物から生成された酵素を使った食品、医薬品、洗剤などの開発も進められています。昨今のバイオテクノロジーの進歩によって、微生物は更なる活躍が期待されているのです。